[WCS公式] Day2: Worlds の雄、卓越の10年
2012年8月29日 WCS(超適当)翻訳ポケモン WCS2012 公式サイトよりお届けする、遅れてきた超適当翻訳シリーズ第2弾。
今回は、10年もの長きに渡り Worlds に参加し、昨年2011年と2005年に Runner-up (準優勝)に輝いた大ベテラン・Ross Cawthon 氏へのインタビューです。
Worlds への思い、長年に渡る経験から語る Worlds やプレイ環境、プレイヤーを驚かせる「サプライズデッキ」主義に反した今年、自慢の「rogue(悪党、悪戯っ子→ワル~い)」デッキに対する愛情をうかがい知ることができる良記事です。
■ Worlds の雄、卓越の10年
この10年間 Worldsを闘い続けている男、 Ross Cawthon 。
我々はポケカ界 Worlds における真のベテランと腰を下ろした。
Q1 : 今年は貴方にとって10年目の Worlds となります。貴方は運営スタッフのほとんどより長く Worlds に参加していますが、そこまでしてしまう魅力は何でしょう?
A1: 自分でも分かりません。今や毎年の恒例行事ですね。確かにほとんどのプレイヤーより Worlds 慣れしているでしょう。私の友人は6年のブランクの後に戻ってきたところですが、規模と(開催)場所に驚いていましたね。私は毎年居るから Worlds の規模がどんどん大きく素晴らしいものになっていっていると気付いていたんだけど。
Worlds での対戦はよく覚えているんです。どの年も細かく。今日は昼休憩前に(マッチポイント) 2-0 を取りました。どの年が 2-0 で始めたか、1-1だったか 0-2 だったか、まだ覚えています。
Q2: 長年 Worlds に参加してきて、大きな変化はありましたか?
A2: 規模がどんどん大きくなっていますね。初めて参加したのは Wizards of the Coast社が主催した大会でした。確かポケモン社が引き継いだとき、参加者が急に増えましたね。その頃のこと、今居るプレイヤーは知らないんじゃないでしょうか。ここ数年でもっと参加者が増えて、しかも良い(強い)プレイヤーが増えましたね。となると(勝つには)努力が必要です。
Q3: 良い(強い)プレイヤーが増えた理由に心当たりはありますか?
A3: オンライン(ネットの)コミュニティは本当にプレイヤーを育てた(増やした)と思います。私の地元でも、たくさんのプレイヤーがオンラインでより良いデッキを研究し共有しています。自分で見つけたものを(オンラインに)上げたり、自分のスタイルに合わせて微調整したり。ここ4・5年で爆発的に成長しましたね。
Q4: プレイヤーが増えると、どうゲームが難しくなるんです?
A5: まぁ、プレイヤーが増えるということは、自動的に強いプレイヤーも増えますから。それに加えてたくさんのプレイヤーがいれば、特にオンラインではその数だけ戦略の議論ができます。新しいデッキが国のどこかで上手く動いた時、次の日には誰もがそれを知っています。結果としてメタゲームはより速く進化します。それにプレイヤーが多いということは、試される新しいデッキも多くなりますね。
同時に、この Worlds に向けてデッキはもっと速く試されます。多分5・6年前に比べると( Worlds に出てくる)デッキの種類は少ないんじゃないでしょうか。それは悪いことじゃないですよ?上手いプレイヤー達が増えて調整回数も増え、デッキの良し悪しを見つけるのに時間がかからなくなったということです。全国的に(大会用の)デッキの準備を始める頃から誰かが徹底的に試すので、(メタが固まる期間が)短くなっているのです。
Q5: あなたは去年の Worlds で、誰も見たことのないデッキで準優勝を飾りましたね。興味深いので是非伺いたい。
A5: うーん、まぁ、私の「発明」といえるかな!
Q6: オンラインのプレイヤーたちはあのデッキを "(本人の名前が付いた)Ross Deck" と呼んでいますね。明らかに皆あなたのプレイに注目しています。あなたはそれに対してアプローチを変えましたか?
A6: 実は今日どのデッキで闘うか、非常に厳しい決断を強いられました。私の10回の Worlds 経験の中でも間違いなく、最も難しい決断のひとつです。結局私も一番メタなデッキを使うことになりましたが、世の中にある一般的なものではないかもしれません。他の誰かがやっていることをするのは私の主義ではないけれど、去年(のようにサプライズで攻める)より(今年はこうするほうが)明らかに本流(勝ちに乗るという意味?)です。
先週まで試していた「秘密のデッキ」もあったのですが、結局それでは勝ち抜けないと思い、使わないことにしました。去年は誰も知らない秘密のデッキでとても良くやった(準優勝だった)ので、(今年も同じように)秘密のデッキを使う誘惑に悩みましたね。2005年に2位だったときも秘密のデッキで、それはそんなに試さなかったんだけど、今年の秘密のデッキはどうにも勝ち抜けると思えなかったんです。
先程申し上げた通り、ゲーム環境はとても速く、トップデッキは短時間で良いものができあがります。それはもう大変な勢いで。それらのデッキを打ち負かす為には特別なデッキを持っていく必要があります。本当に凄い3つか4つのデッキに対抗する準備をしなければならない、でも、ある意味では去年の偉業より少し楽だったかもしれません。
Q7: 仰る通り、また去年の Wolrds 後にお話しされていたように、メタをアンチする予想外のサプライズデッキを出してくるのがあなたのスタイルですが、今回そのようなデッキで出られなかったことについてはどうでしょう?ご自分でガッカリしていらっしゃいます?
A7: 間違いなく(ガッカリしています)。毎年夏の間、準備したたくさんのデッキ、特にワル~いデッキを集中して調整しています。ここ数年のワルいデッキは思い出せますよ。今年も同じようにやってみたけど、それだけではダメでしたね…。
Q8: 去年ギリギリの接戦で準優勝となったことは、今年のデッキ選択…より信頼性の高いデッキへと向かう要因になりましたか?
A8: 去年のことを考えると、どちらかといえば今年もワルいデッキを使う方への誘惑がありましたね。去年のデッキは本当に出来が良くて、もう一度同じ夢を見られるような気がして。ともかく、今持ち込んでいるデッキは 3-0 で勝っていて、それはそれで満足しています。今年の Worlds を勝ち抜くチカラがこのデッキにはあると信じてはいるけれど、私自身のプレイング、やるべきことがたくさんありますし、これから何が起こるか…いくつか「幸運」も必要となるでしょうね。
このインタビューの後、我々は10回目の Worlds に挑戦する Ross 氏に「幸運を!」と告げた。
◆ A Decade of Excellence
http://www.pokemonworldchampionships.com/2012/updates/article/day2/a-decade-of-excellence
★補足
去年、マスターリーグ準優勝を飾った Ross Cawthon 氏による "rogue" な "Ross Deck" は「ドンファン・ゼクロム・ラフレシア・ランクルス・エンテイ&スイクンLEGEND」でした。
このデッキは他のデッキと異なる特殊な動きをします。
先にサイドを取られながらも《ラフレシア》でグッズロックし、《ランクルス》の特性で自身のアタッカーのダメカンを移動させ、倒されないよう調整しながら、相手の弱点を突くアタッカーで闘っていくのです。
決勝1本目は負け、2本目が勝ち、3本目はサドンデスで先攻を取られ先にサイドを取られ負け、とかなりの接戦だったようです。
2011年のマスター決勝については PTCG BLOG にて詳細に解説されています。
是非合わせてご覧ください。
◆【ポケモンワールドチャンピオンシップス2011レポート】マスター決勝戦ハイライト
http://ptcg.creatures.co.jp/event/7343
(株式会社クリーチャーズによる公式ブログ PTCG BLOG の該当記事にリンクしています。)
今回は、10年もの長きに渡り Worlds に参加し、昨年2011年と2005年に Runner-up (準優勝)に輝いた大ベテラン・Ross Cawthon 氏へのインタビューです。
Worlds への思い、長年に渡る経験から語る Worlds やプレイ環境、プレイヤーを驚かせる「サプライズデッキ」主義に反した今年、自慢の「rogue(悪党、悪戯っ子→ワル~い)」デッキに対する愛情をうかがい知ることができる良記事です。
■ Worlds の雄、卓越の10年
この10年間 Worldsを闘い続けている男、 Ross Cawthon 。
我々はポケカ界 Worlds における真のベテランと腰を下ろした。
Q1 : 今年は貴方にとって10年目の Worlds となります。貴方は運営スタッフのほとんどより長く Worlds に参加していますが、そこまでしてしまう魅力は何でしょう?
A1: 自分でも分かりません。今や毎年の恒例行事ですね。確かにほとんどのプレイヤーより Worlds 慣れしているでしょう。私の友人は6年のブランクの後に戻ってきたところですが、規模と(開催)場所に驚いていましたね。私は毎年居るから Worlds の規模がどんどん大きく素晴らしいものになっていっていると気付いていたんだけど。
Worlds での対戦はよく覚えているんです。どの年も細かく。今日は昼休憩前に(マッチポイント) 2-0 を取りました。どの年が 2-0 で始めたか、1-1だったか 0-2 だったか、まだ覚えています。
Q2: 長年 Worlds に参加してきて、大きな変化はありましたか?
A2: 規模がどんどん大きくなっていますね。初めて参加したのは Wizards of the Coast社が主催した大会でした。確かポケモン社が引き継いだとき、参加者が急に増えましたね。その頃のこと、今居るプレイヤーは知らないんじゃないでしょうか。ここ数年でもっと参加者が増えて、しかも良い(強い)プレイヤーが増えましたね。となると(勝つには)努力が必要です。
Q3: 良い(強い)プレイヤーが増えた理由に心当たりはありますか?
A3: オンライン(ネットの)コミュニティは本当にプレイヤーを育てた(増やした)と思います。私の地元でも、たくさんのプレイヤーがオンラインでより良いデッキを研究し共有しています。自分で見つけたものを(オンラインに)上げたり、自分のスタイルに合わせて微調整したり。ここ4・5年で爆発的に成長しましたね。
Q4: プレイヤーが増えると、どうゲームが難しくなるんです?
A5: まぁ、プレイヤーが増えるということは、自動的に強いプレイヤーも増えますから。それに加えてたくさんのプレイヤーがいれば、特にオンラインではその数だけ戦略の議論ができます。新しいデッキが国のどこかで上手く動いた時、次の日には誰もがそれを知っています。結果としてメタゲームはより速く進化します。それにプレイヤーが多いということは、試される新しいデッキも多くなりますね。
同時に、この Worlds に向けてデッキはもっと速く試されます。多分5・6年前に比べると( Worlds に出てくる)デッキの種類は少ないんじゃないでしょうか。それは悪いことじゃないですよ?上手いプレイヤー達が増えて調整回数も増え、デッキの良し悪しを見つけるのに時間がかからなくなったということです。全国的に(大会用の)デッキの準備を始める頃から誰かが徹底的に試すので、(メタが固まる期間が)短くなっているのです。
Q5: あなたは去年の Worlds で、誰も見たことのないデッキで準優勝を飾りましたね。興味深いので是非伺いたい。
A5: うーん、まぁ、私の「発明」といえるかな!
Q6: オンラインのプレイヤーたちはあのデッキを "(本人の名前が付いた)Ross Deck" と呼んでいますね。明らかに皆あなたのプレイに注目しています。あなたはそれに対してアプローチを変えましたか?
A6: 実は今日どのデッキで闘うか、非常に厳しい決断を強いられました。私の10回の Worlds 経験の中でも間違いなく、最も難しい決断のひとつです。結局私も一番メタなデッキを使うことになりましたが、世の中にある一般的なものではないかもしれません。他の誰かがやっていることをするのは私の主義ではないけれど、去年(のようにサプライズで攻める)より(今年はこうするほうが)明らかに本流(勝ちに乗るという意味?)です。
先週まで試していた「秘密のデッキ」もあったのですが、結局それでは勝ち抜けないと思い、使わないことにしました。去年は誰も知らない秘密のデッキでとても良くやった(準優勝だった)ので、(今年も同じように)秘密のデッキを使う誘惑に悩みましたね。2005年に2位だったときも秘密のデッキで、それはそんなに試さなかったんだけど、今年の秘密のデッキはどうにも勝ち抜けると思えなかったんです。
先程申し上げた通り、ゲーム環境はとても速く、トップデッキは短時間で良いものができあがります。それはもう大変な勢いで。それらのデッキを打ち負かす為には特別なデッキを持っていく必要があります。本当に凄い3つか4つのデッキに対抗する準備をしなければならない、でも、ある意味では去年の偉業より少し楽だったかもしれません。
Q7: 仰る通り、また去年の Wolrds 後にお話しされていたように、メタをアンチする予想外のサプライズデッキを出してくるのがあなたのスタイルですが、今回そのようなデッキで出られなかったことについてはどうでしょう?ご自分でガッカリしていらっしゃいます?
A7: 間違いなく(ガッカリしています)。毎年夏の間、準備したたくさんのデッキ、特にワル~いデッキを集中して調整しています。ここ数年のワルいデッキは思い出せますよ。今年も同じようにやってみたけど、それだけではダメでしたね…。
Q8: 去年ギリギリの接戦で準優勝となったことは、今年のデッキ選択…より信頼性の高いデッキへと向かう要因になりましたか?
A8: 去年のことを考えると、どちらかといえば今年もワルいデッキを使う方への誘惑がありましたね。去年のデッキは本当に出来が良くて、もう一度同じ夢を見られるような気がして。ともかく、今持ち込んでいるデッキは 3-0 で勝っていて、それはそれで満足しています。今年の Worlds を勝ち抜くチカラがこのデッキにはあると信じてはいるけれど、私自身のプレイング、やるべきことがたくさんありますし、これから何が起こるか…いくつか「幸運」も必要となるでしょうね。
このインタビューの後、我々は10回目の Worlds に挑戦する Ross 氏に「幸運を!」と告げた。
◆ A Decade of Excellence
http://www.pokemonworldchampionships.com/2012/updates/article/day2/a-decade-of-excellence
★補足
去年、マスターリーグ準優勝を飾った Ross Cawthon 氏による "rogue" な "Ross Deck" は「ドンファン・ゼクロム・ラフレシア・ランクルス・エンテイ&スイクンLEGEND」でした。
このデッキは他のデッキと異なる特殊な動きをします。
先にサイドを取られながらも《ラフレシア》でグッズロックし、《ランクルス》の特性で自身のアタッカーのダメカンを移動させ、倒されないよう調整しながら、相手の弱点を突くアタッカーで闘っていくのです。
決勝1本目は負け、2本目が勝ち、3本目はサドンデスで先攻を取られ先にサイドを取られ負け、とかなりの接戦だったようです。
2011年のマスター決勝については PTCG BLOG にて詳細に解説されています。
是非合わせてご覧ください。
◆【ポケモンワールドチャンピオンシップス2011レポート】マスター決勝戦ハイライト
http://ptcg.creatures.co.jp/event/7343
(株式会社クリーチャーズによる公式ブログ PTCG BLOG の該当記事にリンクしています。)
コメント